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【こころのこだわり】木のぬくもりと暮らしのかたち
私たち心建築工房は、「木の家」をつくり続けています。
それは、ただ素材としての“木”が好きだからではありません。
木の家には、言葉にしづらいけれど、確かにそこにある“心地よさ”があります。
空気感や手ざわり、香り、そして時間とともに変わっていく表情。
自然素材のもつやさしさは、日々の暮らしにそっと寄り添ってくれるのです。
五感で感じる、木のぬくもり
玄関を開けたとき、ふわっと漂う木の香り。
素足で歩いたときのやわらかい感触。
光を受けて変化する、木の表情。
木には、目に見えないやさしさがあります。
それは、住まい手の心と体に自然に馴染み、毎日の安心感につながっていきます。

桜の木の床を採用したA様邸では、
リビングに差し込む光の中を、お子さんたちが裸足で走り回っています。
「床に触れるたびに、あたたかい気持ちになる」と、お話してくださいました。

同じく桜の床を使ったT様邸では、赤ちゃんがハイハイする姿が印象的。
すべすべとしたやさしい肌ざわりと、ほんのりとした温もりに、敏感な赤ちゃんの肌も心地よさそうでした。
T様も「安心して床で過ごさせられるのがありがたい」とおっしゃっています。

家と一緒に、時を重ねていくということ
木の家は、時を経てその表情を変えていきます。
それは古びるのではなく、深まり、美しくなっていく変化です。
入居から5年が経つK様邸では、栗の無垢床に塗ったダークブラウンが、少しずつ艶を帯び、より落ち着いた風合いになってきました。
真壁づくりの内装も、日々の暮らしの中で陰影に深みが増し、味わいが重なっていくようです。
元気いっぱいのふたりのお子さんが、床に傷をつけたり、おもちゃを広げたり。
でもK様は、それらを「この家にしか出せない味」として愛おしく感じてくださっています。
木の家は、家族とともに成長し、暮らしの歴史を受け止めてくれる——
そんな住まいです。

木の選び方と、つくり手の想い
心建築工房では、使用する木材に特別なこだわりを持っています。
といっても、「〇〇産だから使う」と決めているわけではありません。
社長自らが信頼する木材店に足を運び、その時々で質が良く、価格とのバランスもとれた最適な木材を選び抜いています。
目で見て、手で触れて、「これはいい」と思える木材だけを仕入れる——そんな買い付けを大切にしています。
仕入れた木材は、昔から付き合いのある木材加工所や、自社の工房で必要に応じて製材・加工。
つくり手の顔が見える関係性の中で、素材のよさを引き出しながら、住まいに合わせて丁寧に仕上げていきます。
どこで育ったかよりも、どう選び、どう使うか。
素材と向き合いながら、家づくりに想いを込めているのが、心建築工房の「こだわり」です。

これからも、木とともに
手間がかかると言われることもある木の家ですが、
その“手間”こそが、家族との関係を深め、暮らしへの愛着を育ててくれると、私たちは考えています。
自然と調和し、時を味方にしながら、家族の「ただいま」と「おかえり」を包みこむ。
そんな家を、これからも一棟ずつ、丁寧に。
