梅雨・夏の暮らし方 室内干しについて

fukuokasitudo.png梅雨・夏は湿気を感じて本当に嫌ですよね。そして、今の時期はちょっと油断するとカビが生えやすくなります。左のグラフは福岡と東京の湿度の年間推移をグラフにしたものです。一年を通して、福岡は湿度が高いのが特徴です。

kabihassei.pngカビの発生・繁殖に最適なのは、湿度65%なので、湿度を極力610%以下に抑えたいものです。6月から9月までは、何もしなくても、除湿を心がける必要があります。

senntakumonosuibun.png6月から9月の時期に、洗濯物を室内で干す方は特に注意が必要です。脱水した衣類からの発生水分量は結構多いです。

ssuibunhozon .pngまた、室内に含みうる水分は、家族2~3人分の衣類で飽和状態になります。

カビを発生させたくない
蒸し蒸しした湿気は嫌だ
それでも、洗濯物を室内に干して、カラッとキレイに乾かしたいですよね。

さて、どうしても部屋干しをするなら、
①浴室・物干し室などの専用の場所に干す事
 カーテンレールに洗濯物を干すなどは絶対にやめてください。カーテンや壁にカビが生えますよ。
 浴室や物干し室に干すのは、干したり取り込む際に、衣類から出る繊維を室内にまき散かさないので、ダニの発生を抑えることにもつながります。

②換気扇をつけっぱなしにする。衣類から発生した水蒸気を、いち早く外に取り出すためにも、換気扇で追い出すことが重要です。専用の物干し室がなくても、浴室に干して、浴室の換気扇を回すと、部屋の狭い浴室から効率よく湿気が追い出されます。

③さらに除湿機もしくはエアコンで除湿する。
もしよかったら、サーキュレーターで風をあてると更に早く乾きます。
 専用の物干し室の場合だと、エアコンによる除湿が一番安くて効果的です。浴室ですと、洗面所に除湿機を置いて、さらにサーキュレーターも一緒に回して、洗濯物に風をあてることで、より早く乾きますよ。

夏が来た

necchushousuii2.png 年々、夏の暑さが厳しくなっています。
連日のように30度、35度を超え、熱帯夜(26度以上)が続く日も増えてきました。
実際に以前に比べて夏が長くなりました。
灼熱の暑さ、不快な湿気も約50日長くなりました。

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熱中症による死亡者数は2001年に比べて、ここ数年の死亡者数は3倍になっています。
冬の暖房は、エアコン以外にもありますが、夏の冷房は、ほぼほぼエアコン一択です。
一般的には、気温28℃以上、湿度70%以上になると、熱中症のおそれがあります。
夏のエアコンの室温は、何度にしていますか?男女間の体感温度に『2~3度』快適温度が異なります。

 一般的に女性は筋肉量が少ないので、代謝量が少なく、冷えを感じて『冷房病』になりやすいです。男性は、筋肉が多いので、代謝量が多く、暑がりな方が多いです。冷房病予防には、軽くストレッチをする。
職場などの、エアコンの効いている所にいる場合は、身体を冷やさないように、一枚余分に羽織るなどしましょう。

 また、夏の入浴は、シャワーだけですまさず、ぬるめのお湯で、手足を伸ばしてゆっくり湯舟に浸かると、夏バテ防止・疲労回復になりますよ。
 入浴前・後に、コップ1杯の水を飲むのをおススメします。
 あと、飲酒後の入浴は、心臓に負担がかかるので、おススメしません。
 夏は、これからが本番です。皆様、熱中症やエアコンによる冷房病にならないような生活習慣を心がけましょう。

アレルギーの天敵。ダニ対策

 日本人の3人に一人は何らかのアレルギーを持っていて、4人に1人がダニアレルギーを持っているそうです。

 最近の家というのは、一年を通じて、ダニの繁殖しやすい環境になっています。
ダニのいない暮らしを実現するには、ダニが生きている条件をなくすことです。

ダニの好きな環境
●エサ
 ダニもエサがないと生きていけません。人のフケやアカ、食べかす、髪の毛、ホコリ、カビ

●温度
 25度前後の高い温度を好みます。20度以下になると動きは弱くなりますが、じっとしているだけです。ダニが死滅する温度は、-10度なので、よほどの北国でないと難しいです。

●湿度
湿度60%以上がダニの好きな条件です。ダニは少々低めの温度でも、じっとしているだけで生きていられますが、湿度は低いと乾燥して干からびて死んでしまうのです。
ただ乾燥する冬でも、部屋の中の布団やコタツなどの高温多湿な場所があれば、増えます。

 梅雨が始まる気温が25度から、湿度が65%以上になる6月から9月にかけて、ダニの大繁殖の最適なシーズンになります。10組のつがいのダニは、2か月後には、3000匹以上、4か月後には約4万5000匹以上にも繁殖します。この時期は、徹底的に、除湿を行うことが、ダニの大発生を防ぎます。
 
 また、ダニは洗濯しても死にません。洗剤入りの水の中に一週間いても、死にません。ただ、卵は別です。卵から一週間でダニはかえります。
卵は洗濯して、洗い流せます。
理想は3日に一度ですが、最低でも一週間に一度、寝具を洗えば、その間に産まれた卵は洗い落とせます。

 部屋干しをしている部屋と、していない部屋では、洗濯物を干している部屋のダニは2倍以上多いです。
梅雨や雨の日に、洗濯物をどこで干していますか。
一番してはいけないのは、カーテンレールに洗濯物をかけること。カーテンにもカビが生えます。クロスや窓枠にカビが生える可能性があります。
干す場所を選ぶなら、浴室がベストです。浴室は濡れてもいいように、もともと作っていますから、洗濯物から、ダニが増えることもありません。

 ダニに対して重要なのはホコリをためないこと。
ホコリ1gに対して約1200~2300匹のダニがいます。室内のホコリだけで、こんなにたくさんのダニがいるのですから、ソファーやベッドは更に多くのダニが潜んでいます。

ダニは、フケやアカ人間の食べかす、ダニの死骸を食べて繁殖します。
裏を返せば、掃除をしてエサを減らせば、繁殖を減らすことが出来ます。ホコリの成分は、繊維(綿ぼこり)、土砂、食物、毛髪、紙片からできています。
何か特別なことをするから出るのではなく、普通に生活するだけで発生します。
ホコリの半分以上は衣類の繊維です。繊維が主成分でフワフワ舞っています。
中には壁や窓などの垂直なとこに張り付き、それが床に落下して他のホコリと一緒になり、人の動きなどのない部屋の隅へ大きな塊になっていきます。
空気中のホコリは、冷蔵庫の上、TV、洗濯機などの家電製品の静電気に誘われます。空気中の小さなホコリには空気清浄機が有効です。

 また、これから家づくりを考える方には、快適に掃除しやすい造りにすることが重要です。
 凹凸の少ない掃除のしやすい間取りや動線に無駄がないような間取りにすること。フロアー内での段差が少ないこと。

扉は、開き戸ではなく、掃除がしやすい引き戸が便利です。また、本棚や収納には、ホコリがつかないように、極力扉をつけること。

使う素材ですが、建具やフローリングは、工場で生産されたビニールを貼ったものは、静電気で帯電しホコリを呼び寄せます。ホコリはダニのエサなので、建具も完全に木製のもの、フローリングも無垢のフローリングといったホコリが付きにくい素材を選ぶこと。
畳などは、セキスイのミグサや、ダイケンの和紙畳などがダニやカビ予防に効果的です。

掃除のしやすさまで考慮した家に住むと、ダニによるアレルギーや喘息の心配もなく、ストレスなく快適に暮らせますよ。

夏の暮らし。ニオイ対策

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まずは臭いが発生する物は、こまめに処分したり掃除をすることが、一番大事。その後は・・・?
『他所の家に行った際、玄関の靴の臭いが気になる。』
『家の中で焼肉をした翌朝、焼肉の残り香がある』そんな住まいは、換気がうまくいっていない家です。家の中の臭いを無くすにはどうしたらいいのでしょうか。
 ①発生したゴミや臭いの元を取り除く
 ②換気をする
nioikisetu.pngその次にするのは・・・空気清浄機や芳香剤・消臭剤なのでしょうか?

一年でもっともニオイを感じるのは、湿気の多い梅雨。高温多湿の九州・・・温度が高く、湿度が高いと嫌な臭いがモワっと立ち込める・・・どう過ごしたら、いいのでしょうか?


湿気と臭いは、仲良しです。空気中に水蒸気が多いとニオイ分子は、空気中にたまりやすくなります。
湿度の低い冬はニオイを感じにくく、梅雨から夏にかけてにおいを強く感じます。
 また、ニオイ分子は通常の温度で液体から気体になりやすく、よりニオイを感じやすくなります。
わかりやすい例として、お鍋やおでん、味噌汁といった、あったかい料理はいい匂いが漂ってきますが、サラダや、アイス、お刺身などの冷めた料理からは、においを感じませんよね。

 主な臭いの発生源は、玄関などからの靴の臭いや、キッチンなどでの調理の臭い、換気扇で除去されなかったいろんなニオイは混じって、そのまま壁やソファーに染み込みます。

nioibunsi.png湿度が高くなると、水分子が空気中の壁やカーテンなどの固体内の水分量の濃度を同じようにしようとする力が働きます。その結果、水分子が壁や、カーテンなどに染み付いたニオイ分子と結合しようと室内に放出します。
 これが梅雨の嫌な臭いの原因です。
では、梅雨のイヤな臭いを取り除くには、何が一番いいのでしょうか?

 ニオイを取り除くのに効果的なのは、空気清浄機よりも除湿です。 ニオイと湿気は分子の相性がよく、くっつくので、除湿すると湿気と臭いの両方を取り除けます。

ニオイが気になる梅雨は、脱臭するチャンスです。天気に合わせて、換気や除湿、エアコン除湿を使い分け、ニオイと一緒に湿気を逃しましょう。

私たちは、寝ている間に、コップ一杯の汗をかくといわれています。
普通は約180~200mlですが、夏になると、約400~600mlもの汗をかいています。湿気が高い中、汗の成分は時間が経つと臭います。

夏の間は、朝起きて、寝ている間に発生させた水蒸気を室外に追い出すため、3時間、エアコンによる除湿しています。
ニオイ防止と寝具のダニを繁殖させないようにするためです。